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なるほドリ：甲子園の「史上最高試合」って？ ／和歌山
◇１９７９年、夏の箕島ＶＳ星稜 延長１８回、３時間５０分、数々のドラマ…
なるほドリ 今年のセンバツは大阪桐蔭が初優勝して幕を閉じたね。甲子園で３０年以上前、県勢が活躍した「史上最高」と言われる試合があるって聞いたよ。
記者 １９７９年、第６１回夏の選手権大会での箕島高校と星稜高校（石川県）の延長１８回に及ぶ試合のことですね。試合時間３時間５０分の激闘となりました。試合終了までに数々のドラマがあったことから、高校野球史上最高の試合、「神様が創った試合」などと言われています。
Ｑ どんな試合内容だったのかな。
Ａ 箕島は後に西武ライオンズの選手となった石井毅投手、星稜が堅田外司昭投手による投手戦となりました。１対１のまま延長戦となり、十二回表１死一、二塁、先攻の星稜は、石黒豊選手が二塁へのゴロを放つと、風邪で高熱を出しながら出場していた箕島の主将・上野山善久二塁手のエラーで勝ち越しに成功しました。
Ｑ その裏、箕島はすぐに追いついたのかな。
Ａ 十二回裏、箕島は２死走者無しまで追い込まれました。嶋田宗彦選手（後に阪神タイガース捕手）は打席に入る前「ホームラン狙っていいですか」と尾藤公監督に宣言。言葉通り本塁打を放ち、２対２の同点に追いつきました。
Ｑ 後攻の箕島にサヨナラのチャンスはなかったのかな。
Ａ 十四回裏１死、箕島は森川康弘選手が三塁に盗塁し、サヨナラの好機を得ましたが隠し球でアウトに。十六回表、星稜は山下靖主将の適時打で３対２と再び勝ち越しました。
Ｑ 箕島にまたピンチが訪れたね。
Ａ 十六回裏、箕島は２死走者無しと再び追い込まれ、打席には隠し球でアウトとなった森川選手。初球、一塁へファウルフライを放ち、試合終了かと思われましたが、星稜の加藤直樹一塁手が転倒し、捕球できませんでした。その後、森川選手は起死回生となる同点本塁打を放ちます。最終回、箕島は上野敬三選手が適時打を放って走者を還し、４対３でサヨナラ勝ちを決めました。
Ｑ 箕島は何度もピンチを跳ね返し、最終回で試合を決めたんだね。その後大会はどうなったの？
Ａ 箕島は優勝し春夏連覇。公立高校では現在でも唯一の快挙です。今年のセンバツは、県から８年ぶりに出場できませんでしたが、「野球王国」の県勢が甲子園で再び活躍する姿を見たいですね。＜回答・川畑展之＞
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４月１５日朝刊
(この記事は和歌山（毎日新聞）から引用させて頂きました)
